写真:Getty Images
前回の登板でメジャー初勝利を掴んだ佐々木朗希だが日本時間の10日のダイヤモンドバックス戦では勝ち星がつくことがなかった。
4回5安打5失点で奪三振が0とらしくない投球内容だった。
なぜ、佐々木労基が打たれるのかその理由をふかぼってみたいと思う。
・制球力の問題
・回転数が少ないのが課題
・解決策が見当たっていない
佐々木朗希はなぜ打たれるのか
- 平均球速が年々下がってきている
- 制球力の問題
- 回転数が少ない
- 原因が不明な球速低下を解決しなければならない
平均球速が年々下がってきている
過去3年間の速球の平均球速は158.4キロ、159.1キロ、156.0キロで、いずれの年もプロ野球最速を記録した。
全体で見ればトップレベルの平均球速ですが、佐々木選手自身では年々出力が落ちている印象があります。昨年も160キロが出ている印象はなかったですよね。
先日の登板でも最速156キロと佐々木選手からすればまだ出せるスピードのような気がします。
千葉ロッテ監督の吉井 理人監督は肩の外旋の角度・可動域が小さくなっているのが原因ではないかと考えているようですが、いまだに答えはわかっていないようです。
制球力の問題
全体的に四死球は少ないものの、細かいコントロールが効かずに打たれていることが示唆されています。
先日の試合でも2本のホームランを浴びていますが、いずれも甘く入ったストレートを打たれています。
一本めのホームランをみても、追い込まれてから厳しいところに決まらず被弾しているように見えますね。
低めへの制球が課題になりそうです。MLBの滑るボールに慣れるまでに少し時間がかかるのかもしれませんね。
回転数が少ない
佐々木選手のボールは回転が少ないことも打たれる原因になっていると考えられます。
ストレートの回転数:MLB平均との比較
-
佐々木朗希の平均回転数:約2,058回転/分(rpm)
-
MLBの平均回転数:約2,280回転/分
つまり、佐々木投手のストレートはMLB平均より約200rpm低い数値となっています。また、彼がNPBで完全試合を達成した際のストレートの回転数は約2,450rpmであり、メジャー移籍後に約400rpm低下しています。
回転数の低下が与える影響
ストレートの回転数が低下すると、ボールの「伸び」や「ホップ感」が減少し、打者にとって打ちやすくなる可能性があります。特にMLBでは、打者の対応力が高いため、回転数の低下はパフォーマンスに影響を及ぼす要因となり得ます。
原因が不明な球速低下を解決しなければならない
なぜ球団は佐々木選手の球速低下の原因に対してアプローチできないのかには、以下のことが考えられます。
「異常がない」=「わからない」の壁
-
現在の佐々木投手には明確な故障や異常が検出されていないと報じられています。
-
チームドクターや分析班にとっては「構造上問題がないのに球速が出ない」状態は診断不能領域。
-
野球界では「データでは測れない感覚のズレ」が非常に多く、そこが“宿題が解けない”最大の原因です。
2. 米球団の科学的アプローチの限界
MLBではピッチデータ(回転数、リリース角度、球速など)は細かく取れますが、「なぜそれがズレたか」の答えは選手の身体感覚との接続が必要です。つまり、数字は変化しているけどそれが身体のどこに由来するかをつかむのは簡単ではないということです。
問題は「球団が無能」ではなく、「問題の性質が非常に曖昧」
佐々木朗希の球速低下は、
-
ケガでもなく
-
明確なフォーム崩れでもなく
-
データでは説明しきれない領域に入っている
ため、球団も「まだ確信を持てる説明ができない」というのが実情なのかもしれません。
なぜ佐々木朗希が打たれるのか:総括
-
球速の低下
-
回転数の低下
-
球質の変化(キレ不足)
- 変化球の精度が安定しない
- ストレートに的を絞られる
-
フォームの微妙なズレ
-
配球の単調さ
-
滑りやすいボールへの対応不足
-
精神的なプレッシャー・環境変化
-
相手打者のレベルの高さ
前回までの投稿